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まるごとマメロニ入り!食感も楽しい食べるマメロニスープができるまで

ZENB マメロニが入った 食べるミネストローネ・きのこチャウダーは、2023年の10月に発売しました。
レンジで温めるだけで簡単に食べられる、具材感のあるマメロニスープを発売するまでについて、お話したいと思います。


左から)大西涼花  株式会社Mizkan Holdings 新規事業開発 マーケティンググループ 2019年入社。R&DグループでZENB商品の開発を経て、2022年現職。 ZENB SOUP マメロニが入った 食べるミネストローネ・きのこチャウダーの他、ZENBマメロニなどを担当。
杉山かおり  株式会社Mizkan Holdings 新規事業開発 マーケティンググループ 2015年入社。複数プロジェクトでの商品企画担当を経て、2019年現職。 ZENB SOUP マメロニが入った 食べるミネストローネ・きのこチャウダーの他、ZENBヌードル、ZENBミール、ZENBラーメンを担当。

もっと手軽にマメロニを食べてもらいたい

黄えんどう豆だけを使って作ったショートパスタであるマメロニは、2021年の12月に発売を開始し、丸3年が経ちました。おかげさまで多くのお客様に使っていただき、嬉しい限りです。使ってみたというお客様のご感想をたくさんいただく中で、マメロニは10分程茹でる必要があり、すぐ食べたいというお客様には、少し手間のかかる商品だということが分かりました。

そんなマメロニを「もっと簡単に、もっと手軽に、もっと色んなお客様に食べていただきたい!」という想いから、茹でずに簡単にマメロニが食べられる、新しい商品の開発が2022年の秋に始まりました。
 
どうしたら簡単にマメロニを食べてもらえるのか。
まず試してみたことは、パスタソースの中に乾麺のマメロニを入れてレトルトをしてみることでした。
レトルトとは、圧力をかけながら加熱することで殺菌するので、添加物に頼らずに常温保管することができ、加熱してあるので温めればすぐ食べられる食品です。
どんな味わいになるかソワソワしながら試作品を食べみると、マメロニがソースの旨みをしっかりと吸っていて、予想以上においしいものができることが分かりました。

どんなメニューと相性が良いか

パスタメニューをメインに色々なソースと一緒にレトルトをかけて試してみましたが、ひとつだけ気になる点がありました。それは、マメロニの食感です。レトルトしたマメロニはしっかりと煮込まれた状態になるため、普通に茹でたマメロニよりもやわらかく、ほろほろとした食感になります。どんなメニューであればおいしく食べられるか。まずは、今マメロニがどんなメニューで食べられているかの調査を見直しました。ZENBでは、新商品の発売後、ご購入下さったお客様に、商品の評価アンケートをお願いしています。マメロニのアンケート結果を紐解くと、パスタの他に、夕飯や昼食としてスープメニューでマメロニをよく使っていただいていました。「マメロニを入れると、食べ応えがあるスープになってヘルシーな食事になる」と意見も多く、スープメニューでも試してみることとしました。
 
早速ミネストローネスープにマメロニを入れて試してみたところ、マメロニの食感も他の野菜の食感やスープのとろみと合わさって美味しく食べられ、マメロニが具材として生き、食べ応えのあるスープとなることがわかりました。チーム内でもこの結果を元に議論し、パスタではなく、副菜にもなってより自由な使い方ができる、スープメニューで検討を進めることにしました。

マメロニと相性ピッタリな「スープの味」とは?

スープメニューとして検討を進める中で、今度はどんな味のスープがベストなのか、世の中のスープをいろいろと試しました。中華スープやわかめスープ、コーンスープなど、スーパーやコンビニで人気のフレーバーから、サムゲタンやトムヤムクンなど、少し変わり種のスープまで、様々な商品を集め、マメロニを入れてみて試食を繰り返した結果、コンソメスープや和風スープなどのあっさりとした風味より、トマトやかぼちゃ、きのこポタージュなど、野菜の味を生かした、濃厚なスープとより相性が良いことが分かりました。また、ZENBが大事にしている、「動物性を使わず、添加物に頼らず、グルテンフリー」という考えにこだわり、おいしく作れそうな味種であったミネストローネやきのこチャウダーに最後、絞り込むことにしました。

素材感を生かしたスープづくり

ミネストローネの試作を進める上でこだわったのは、濃厚なトマトの旨みを出しつつ、フレッシュ感も感じられるよう、味のバランスをとることでした。トマト原料として、トマトペーストだけでなく、トマトピューレも加えることでフレッシュ感を引き出していきました。マメロニをレトルト殺菌すると、旨み以外に少し豆の臭みが出てしまう課題がありましたが、バジルを組み合わせることで、豆の臭みを抑えるだけでなく爽やかさも加え、素材を生かした味のベースができあがりました。
 
きのこチャウダーについては、牛乳やバターなどを使わずにチャウダーを作ることに苦労しましたが、カシューナッツやアーモンドなどの素材が持つクリーミーさを加えることで、乳っぽさのあるチャウダー感を出していきました。きのこの香りや旨みが不足している点には苦しめられました。きのこ具材の種類を変えたり、マイタケパウダーを入れたりと検討を重ねました。最終的に、じっくり炒めた3種のきのこ(エリンギ、マッシュルーム、えのき)を加えることで、きのこ本来の香りや旨みを引き出すことができました。

具だくさんへのこだわり

具材についても、サイズや形状、種類、食感、色味と多様な角度でのバランスを大切にしながら、何がベストか試行錯誤しました。
加熱しても歯ごたえが残り、マメロニとは異なる食感の野菜を試していった結果、プリっとした食感のきのこ、ほっくり食感のひよこ豆にたどり着きました。きのこは、切り方を様々試して食感が残るダイスカットにしました。
色味としてにんじんやパプリカ、いんげんなども試した結果、色鮮やかで存在感を出してくれるにんじんを採用しました。
最終的に、ミネストローネの具材は、マメロニ、にんじん、ひよこ豆、マッシュルームを使用し、4種の具材豊かなスープに。
そしてきのこチャウダーは、マメロニ、エリンギ、マッシュルームが具材として入り、マメロニときのこの食感の対比が楽しい一杯に

具だくさんへのこだわりは、商品名にも表れていて、ミネストローネやチャウダーといった色んな具材を煮込んだスープに使われる名称や、“食べる”に具材の色味(目で味わう)、口の中に入れた時の食感の多様さも表現しました。

からだにやさしいスープへの努力の成果

味や具だくさんを追求していくだけでなく、ヘルシーさにもこだわっています。
食物繊維たっぷり、いつものスープよりも糖質オフ、塩分オフにしたく、マメロニの量や塩の量を調整しました。おいしさを保ちながら、出来るだけ塩分を控えられるように0.05%刻みで調整の末、最終の味が完成。
さらに、1食でミネストローネは85kcal、きのこチャウダーは105kcal。料理研究家の植松先生にアドバイスをもらいに行ったとき、「パスタが入って食べ応えがあるのに100kcal前後なんて驚き。」と仰って下さり、開発担当の嬉しそうでほっとした表情は私の中で忘れられません。

マメロニの魅力を届けたい

マメロニをもっと多くの人に知って欲しい。そんな想いから開発がスタートしたマメロニ入りスープですが、マメロニがもつ、'栄養'や'食べ応え'という良さを手軽に楽しめる商品にたどり着くことができたと思っています。

まだまだ朝晩が冷える時期ですが、朝食でマメロニ入りスープを体の中から温めよう、仕事が忙しいからお昼はマメロニ入りスープで簡単にお腹を満たそう、夜遅くなったけど空腹のおなかにマメロニ入りスープで元気をあげよう、そういったみなさんの生活のひとときを、少しでもこの商品で豊かにできれば嬉しいです。

また、マメロニはショートパスタの枠を超え、例えばスープジャーに入れて職場でのお弁当になったり、炒め物の具材として、ひき肉や野菜と一緒に炒めればボリュームのあるおかずになったり、お餅の代わりにお汁粉に入れるだけでデザートにも変身してしまう、万能な食材だと考えています。
まだまだ伝えられていないマメロニの魅力が沢山あるので、この先も色々な形でみなさんにお届けできるよう、頑張り続けたいと思います。
 

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