ただのマカロニじゃない。豆100%のマメロニだから広がる可能性
商品企画チームの杉山です。
ZENBマメロニはZENBヌードルに続く黄えんどう豆100%商品の第二弾として、2021年の12月に発売されました。
このマメロニが発売されるまでのお話をさせていただきたいと思います。
ZENB USの商品を輸入
「ZENB」ブランドについては、ZENB US、ZENB UKという会社もあり、実はすでにアメリカとイギリスでもZENB商品を発売しています。そこでは、日本で開発したものを輸出して売るのではなく、現地の工場で生産した商品を、現地のメンバーが販売しています。
ZENB US
ZENB UK
20年9月、日本でZENBヌードルを発売していたころ、アメリカではショートパスタの開発が進んでいました。
今ではアメリカでもロングパスタを販売していますが、当時はロングパスタくらい食べられているということで、現地のメンバーはショートパスタの開発に注力していました。特に人気の高い形状としてエルボー(アメリカで大きめのマカロニのことを言うそうです)、ペンネ、ロティ―ニの3種類を、「ZENB PASTA」のシリーズとして21年1月に発売しました。
私はちょうどその頃、日本でZENBミールの検討をしていたのですが、突如、上司から「アメリカで売り始めたショートパスタ3品を、日本でも売ってみよう。」という指示が降りてきました。 ショートパスタを売ると言っても、日本ではサラダやグラタンに使うマカロニ、外食で時々出てくるペンネくらいしか想像できず、難しそうだな、と率直に思いました。
海外からの商品輸入
しかし、まずは試してみないと始まらないということで、早速アメリカから3種類の商品を取り寄せ、日本のメンバーで試食をしながら、どのような形で販売をするか議論しました。それぞれ特徴が出ていておいしかったのですが、さすがに3種類を一気に売り出すのは難しいのではないかということで、まずは一番日本人になじみがあるマカロニの形をした「エルボー」という商品を優先して発売しようということになりました。
アメリカで売られている商品を、どうしたら日本に住む人々にも美味しく楽しんで使ってもらえるか、を考える日々が始まりました。
「マメロニ」名前に込めた想い
日本で売ると決まってから、一番始めにどうしよう、と思ったことが、エルボーという商品名でした。
アメリカでは一般的な名前なのですが、日本の人々が聞いても、どんな形なのか、そもそも食品だと分かりづらい商品名であることは明らかでした。
かといって、折角こだわって豆100%で作り上げた食品を、単にマカロニ、ショートパスタという一般名称にしてしまうと、新しい商品と感じてもらえないのではないか、とも思いました。
新鮮さもあって、でもどんな商品かが分かるネーミングはないものか、と頭をひねっていた時、ちょうど別のテーマで考えていた名前がピッタリだと気付き、「マメで作ったマカロニ」ということで「マメロニ」と名付けました。
別のテーマはこちらに記載しております。
半分ダジャレのようなネーミングですが、お客様から「かわいくて親しみやすい名前」と言ってもらえることもあり、受け入れてもらえてほっとしています。
マメロニならではの新しい需要を作り出す
日本で発売していくにあたり、最も大きな課題は、マカロニサラダやマカロニグラタンぐらいしか使われていない食実態の中で、どうしたらより多くの人に使ってもらうか、ということでした。
試食を繰り返す中で注目したのが"食感"でした。小麦のマカロニとも違う、より歯ごたえがあってもっちりとした独特な食感は、新しい使い方やメニューも作り出せるのではないかと考え始めていました。
そこで相談させていただいたのが料理研究家の植松良枝先生でした。
マメロニを食べた先生が、「煮込んでもふやけにくいし、豆のお出汁も美味しいから、スープで食べるのが一番活きる。家にある野菜とマメロニを一緒に煮込んで、ちょっと味付けすれば、誰でもスープが作れる。」「あと、これは豆100%でできているので、一つの具材として炒め物とかに使ってもらうのがよいでは。」と言ってくださった時、少し進むべき道が見えたような気がしました。
その時に作ってもらったメニューがこの二つです。
先生のおっしゃる通り、マメロニは煮込んでも、もっちりとした食感が残り、豆の旨みや出汁を捨てずに楽しめます。更には、具材感や食べ応えも増すので、普通のスープが立派なメインメニューに進化します。
「マカロニの単なる置き換えではなく、スープやサラダ、炒め物などに加えることで、主食にも、おかずにも使える万能素材」
それが、マメロニがお客様にお届けする価値だと考えています。
発売直前、まさかの事態
方向性が定まったので、そこからは先生に協力いただきながらどんどん魅力的なメニューを考えていきました。色々な味のスープだけでなく、煮物風や、グルテンフリーのグラタンメニューなど、お客様に喜んでもらえるような商品として、発売準備は着々と進んでいきました。
そんな時、まさかの事態が。
実は、アメリカから輸入したマメロニはそのまま販売している訳ではなく、日本販売用のパウチに詰め直して販売しています。その詰め直し作業の最終確認をしている最中、「パウチが引き裂けない」というトラブルが発生しました。
事前にパウチが引き裂けるかのチェックをしていなかったことに加え、マメロニのパウチは環境配慮の観点で、PETボトルをリサイクルしたプラスチックを一部使用したり、層を薄くしたりといった、これまであまり試したことのない容器を採用していました。
そのチャレンジが裏目に出てしまった結果起きたトラブルでしたが、容器メーカーさんの協力もいただき、すぐにチーム一丸となって新しいパウチを作成し、無事に引き裂けるパウチの状態でお客様にマメロニを届けることができました。
今でも、あの時に助けてくれたチームの先輩方や、すぐに改善をしてくれた容器メーカーの皆様には頭があがりません。そして、お客様のもとに届ける最後の最後まで、しっかり確認することが大切だということを学びました。
お客様の声をメニューに
マメロニが発売された後も検討は続けています。
SNSを通じて、マメロニを使ってくださっているお客様に直接インタビューのお願いをしたり、オンラインでのファンミーティングを開催し、おススメの使い方や商品の改善点などを教えてもらったりしています。
今、SNSでご紹介しているスープジャーに入れて持ち運べるランチや、ごはん代わりのマメロニカレーなども、実はお客様からの声を参考にさせていただき、生み出したメニューです。
これから先も、よりマメロニを美味しく、楽しく、使い続けてもらえるような方法を、考え続けたいと思っています。
ただのマカロニじゃない、豆だけで作ったマメロニ
マメロニは、従来のマカロニの使い方を超え、「お客様の好きな食べ方で自由に楽しんでもらえる素材」になってほしい、という想いを込めて販売を開始しました。
あったかい野菜スープに加えて、お腹もココロも満足感たっぷりのマメロニスープに。
ホワイトソースを使わずヘルシーでグルテンフリーなグラタンに。
茹でたマメロニと餃子の具を一緒に炒めれば、包まない餃子炒めに。
ただのマカロニじゃない、豆100%のマメロニだからこその楽しみ方で、ぜひお召し上がりください。