こんにちは。25年1月15日に新発売したZENBバトンの開発ストーリーを商品企画担当の伊藤より、お話させて頂きます。

捨てているところも“ぜんぶ”使ったスティック

遡ること4年前、私は2021年の春に入社し、“まるごと野菜”と出会いました。その頃ZENBでは、ペーストやスティックといったまるごと野菜でできた新しい商品を世に出していました。“野菜の普段食べない部分もぜんぶ「まるごと」食べることができる。野菜の皮や芯には栄養が詰まっており、普段捨てているところまで使うのは地球にもやさしい”ということはとてもおもしろく、素敵なコンセプトだと思いました。
中でも“まるごと野菜”を使ったZENBスティックは、おやつや食事のサポートとして、手軽にまるごと野菜のおいしさを味わって頂ける商品でした。2度のリニューアルを重ねて、2022年1月にはしっとり食感が楽しめる「ZENBスティックリッチテイスト」へ形を変え、お客様の元に届いていました。しかし発売当初に比べると売上が下がっている状況が続いており、日々どうしようかと、悶々と過ごしていました。

ZENBスティックのメイン原料であるまるごと野菜は、海外で開発したものを使用していましたが、日本人に馴染みのある国産野菜の検討も進めていました。北海道の原料メーカー様の協力を得て、にんじん、コーン、そしてかぼちゃの3種類で、芯や種・わたまでまるごと使用した国産の野菜が導入できるようになりました。しかし、品種が変われば、品質も大きく変わってしまいます。原料を代替し試作頂いたのですが、国産の品種では油が分離してしまい、うまく成形できませんでした。
また、包装についてもこれまではプラスチックを削減するという目的で紙を使用した包材を使用していたのですが、工場の都合で紙を使用した包材が使えなくなってしまいました。そこで紙を使用せずに、さらにプラを削減できる包材を探索し変更することになりました。
国産野菜の切り替えや包材の変更といったピンチを抱える中、これらをきっかけに“もう一度まるごと野菜の良さを活かしたスイーツに生まれ変わらせたい”という思いで、このテーマを進めることになりました。

野菜でできたスイーツの魅力を引き出す

リニューアルするにあたり、どうすれば野菜を使ったスイーツの魅力が引き立つのかを考え、たくさん議論しました。
元々のスティックリッチテイストは野菜をまるごと使ってできたヘルシーなスイーツであることが魅力でした。野菜の量にもこだわって開発した商品でしたが、どうしても野菜の味が強く出ていました。購入いただいた方からも、ナチュラルでおいしいという意見もありましたが、野菜のクセがあり食べづらいという意見も頂いており、さらなるおいしさの改善は必要だと考えました。
そこで、“メインの素材は野菜”であるということにこだわりつつも、砂糖不使用で低糖質の”おいしいスイーツ”であることを重視して味づくりに取り組むことにしました。野菜量を若干減らしつつアーモンドの量を増やし、大豆を加えるなどの調整しました。そして、さらに工夫したのは、それぞれの野菜とマリアージュするアクセント具材を強化することでした。例えば、ビーツならラズベリー、キャロットならオレンジの量を増やし、野菜独特の風味はマスキングしつつ、より野菜のおいしさが引き出せる味づくりへと変更しています。
もう一点大きく変化させたのがパッケージです。これまでのリッチテイストのパッケージは、シンプルでZENBらしさと高級感はありつつもストイックすぎるイメージがあったので、新製品はスイーツに求められるわくわく感や可愛さが感じられるようなものにしたい、という思いをデザイナーに伝え、新たに開発しました。野菜それぞれの色味をパッケージのメインカラーとし、野菜の輪切りデザインをあしらった、新しさも感じられるデザインになっていると思っています。

“ZENBバトン”商品名に込めた想い

リニューアルにあたっては、商品名も大きく変更し”ZENBバトン”と名付けました。一番の理由は、スティックをフランス語でいうと”バトン”だったからなのですが、実はもう一つの意味をこめています。最初にも書いたように、この商品の原型であるZENBスティックは7年前ZENBブランドが立ちあがった時に初めて発売した商品でした。その後、商品のリニューアルを繰り返しつつ、ZENB立ち上げ当初からの「地球にやさしい、まるごと野菜の栄養をおいしく食べていただきたい」という思いをつなぐリレーによって今回の商品の発売に至っています。このバトンをより多くのお客様につないでいく、そんな存在になってほしいと思っています。

ZENBバトンは、コーヒーや紅茶、ほうじ茶などの飲み物との相性も良く、一緒にお召し上がり頂くことでブレイクタイムをより華やかにしてくれます。野菜のおいしさを活かしており、低糖質で、食物繊維も含んでいるので罪悪感なくスイーツを食べたい方には特におすすめです。私自身ケーキやチョコレートなどの甘いお菓子が大好きなのですが、食べ過ぎて後悔することもしばしば。この商品はそんなスイーツを食べたいときの満足感やご褒美感も得られつつ、カラダのことも想えます。また、シンプルな原材料なので大人はもちろん、お子様も一緒に楽しめます。毎日忙しく日々を過ごしているみなさまの、ほっとひと息つきたいときのお供になれば嬉しいです。