ZENBペーストを使いこなせるようになるまで。
ZENBペーストの試作品に出会ったのは、2018年の8月でした。
「コーンの普段捨ててしまう芯まで全部すりつぶして、ペーストにしたものなんだけど、まずは、食べてみて」
私がスプーンにすくった量をみて、
「だめだめ、そんなに一気に食べたら、大変なことになるから。スプーンの先にちょっとだけ、ね」
気を取り直して、スプーンにちょっとだけすくって、おそるおそる口に入れてみたら・・・
(わー、ナニコレ?!口の中にべたべたくっついて、、、味は?ちょっとしか食べてないのに、口中、コーン!めっちゃ濃い!芯?ほんまに入ってる?全然感じへんやん。すごー!)
「で、これをどう使ったらいいか、考えて欲しいんだけど」
「うーん、このべたべたした、口に貼りつく感じはどうにかしないとですね。似てるものというと、練りごまみたいな感じですかね?」
「とにかく、みんなどう使っていいかわからないと思うから、どんな料理に使えるか、レシピをいろいろ作ってみて」
こうして始まったZENBペーストのメニュー開発。
最初は今までに相談していた、料理研究家の先生に作ってもらったレシピを実際に作って食べてみることに。
アイスにかけると美味しいよ、という話を聞いて、かけてみると、
チョコレートみたいでおいしい!これはいける。
だけど、アイスに合いますと言われても、アイスに何かかけて食べることってあんまりないな~。
もっと身近なメニューに使えないかな、というところから、まずはパンやごはんといった主食に合わせてみることに。
ジャムみたいな見た目通り、パンには合う。ただ、べたべたがやっぱり気になる。
これはかなり薄く塗ってもらわないとだめだな~。あとは、サンドイッチみたいにはさめば、べたべたも気にならない!
バターとか、マヨネーズ、ハムとかチーズとか塩気があると、素材の甘味が引き立てられておいしい~。
ごはんは、うーん、あんまり合わないな。やっぱりごはんにあうものって、塩味が濃いもんなぁ。あと、油もちょっと気になるなぁ。
それならば、ピラフっぽくすればいいんじゃない?!
ということで、炊飯器にごはんとペーストを入れて炊いてみたら・・・
コーンで作ると、まさにピラフ、パプリカだとケチャップライスやパエリアみたいな味に。
これなら日々の生活に取入れられてもらえる、というレシピがいくつかできてきました。
ここまで来ても、やっぱり、口に貼り付く、べたべたした独特の食感をどうしたらクリアできるか、がなかなか解決できていませんでした。
そんな時、Mistyというフルーツカクテルが有名なBarのマスターに、ZENBペーストを使ったドリンクを作ってもらったので、試飲してきて!とのお話が。
(オリーブオイル入っているし、あのべたべたな感じなのに、ドリンク?!)
と半信半疑のまま、試飲に。
そこで、マスターがまず出してくれたのが、牛乳に枝豆のペーストを加えて、電子レンジで軽く加熱して混ぜただけのドリンク。
「まずはこれ、飲んでみて下さい」
ここでもまだ、半信半疑のまま、飲んでみると、
枝豆の甘味、旨味、香りが口に広がって、めちゃくちゃおいしい!
牛乳に混ぜれば油も気にならないし、なにより、あのべたべたした、いやな感じがなく、まだらに残っているペーストもなめらかなので、舌に残ったりもしない。
そこでマスターから塩を渡され、
「これをひとつまみ、入れてみて下さい」
塩を入れて飲んでみると、
「!!
さっきよりも香りや甘味が引き立って、めちゃくちゃおいしい」
メニュー開発の難題を解決してくれたのは、まさかまさかのBarのマスター。
こうして、牛乳や豆乳、だしなどで割って飲めるスープや煮込み料理、ソースやドレッシングなどなど、どんどんメニューが広がり、今では、100以上のレシピを作るまでに使いこなせるようになりました。
最初は難しいと思われがちですが、今まで味わったことのない、まるごとのおいしさは、驚くこと間違いなしなので、ぜひチャレンジしてみて下さい。